大義名分

 

 

 

いつの間に4年も経っていたんだろう。

仕事を辞めて、元いた職場に拾ってもらい、

なんやかんやと過ごしているうちに前回の投稿から4年が経っていたらしい。

 

 

パンデミックは終息し、TwitterがXになり、日本では初の女性総理大臣が誕生した。

目まぐるしい世界の中で、僕は先日新しいゲームを購入した。僕だけは4年前と変わらずにいる。

 

 

 

離れて暮らしているのに、ダラダラと過ごしていることを見透かされているのか、母からは「ちゃんとご飯作りなさいよ」と、事あるごとに言われる。マルチタスクが苦手な僕は見ていたテレビを消して「うん」とだけ返事のメッセージを打つ。

 

母からのメッセージを思い出し「じゃあ料理の術を教えといてくれよ」と、やや皮肉を込めた感情を飲み込み、熱々の梅生姜茶をすする。昔、風邪を引いたときに母が作ってくれた即席風邪薬だ。僕が唯一、母から盗み、同じように再現できる術だ。

 

そう、僕は今、掠れ声と咳に苛まれている。風邪だ。そんなタイミングで、海外を自転車で横断中の後輩も風邪を引いてしまったことをSNSで知った。同じ苦しみに(しかも海外で)立ち向かっていることに親心のような気持ちが沸き、少しだけど寄付をした。noteの寄付はアカウントを作らないとできなかったので、作った。「憧れのnoteも始めてみようかな」という目論見もあった。後輩を応援する気持ちは大義名分で、実はnoteという流行に乗りたかっただけかもしれない。

 

 

結果的に、このブログを思い出した。書くことが好きだったことを思い出した。書くことは好きだけど、現実世界の僕のことを知られるのはまだ恥ずかしい。完全なる自意識過剰とは分かりつつも、「この人がこの文章を書くのか」と思われるのが恥ずかしい。だから知り合いが1人もいないここに綴る。noteのアカウントは、引き続き誰かを応援する時に活用していこうと思う。

 

 

声が出るようになったら、久しぶりに母に電話してみよう。また料理のことを言われるだろうから、胸を張って即席風邪薬の話をしようと思う。呆れて笑う母の声を想像して、少し笑ってしまう。